北九州の魅力を映画で発信
/北九州フィルム・コミッション
北九州空港振興協議会 広報誌「とべとべ北Q vol.13(2012年7月発行)」より
リスペクトしている日々谷 健司氏のインタビュー記事を転載(文字起こし)しました。
北九州フィルム・コミッション 日々谷 健司(ひびたにけんじ)氏に聞きました
近年、北九州市は「おっぱいバレー」、「海猿」、「ワイルド7」、「ロボジー」など多くの映画作品のロケ地として注目されています。今回はこの仕掛け人 北九州市広報室フィルムコミッション担当課長 日々谷 健司氏にインタビューさせていただきました。
▲「おっぱいバレー」撮影風景… 旧門司食糧倉庫(門司区)
※北九州ロケ地 人気No.1物件
▲「交渉人 THE MOVIE」撮影風景… 北九州空港(小倉南区)
※スターフライヤー全面協力
フィルム・コミッション(以下、「FC」)に関わったきっかけは何ですか?
日々谷/2000年に人事異動でこの部署に配属となったことがきっかけです。途中2年ほどこの職場を離れましたが、それ以外はずっとこの仕事に携わっています。
北九州FCの歴史について教えてください。
日々谷/1989年に市のイメージアップを図ろうと、市の広報室にイメージアップ班という部署が設立され、映画やテレビ番組などの映像を通して北九州市の魅力を全国に発信する活動に取り組んでいました。このような事業を推進する組織をフィルムコミッションと呼びます。ロケによる経済効果も高いことから、映画大国アメリカを中心に世界中の国や地方公共団体がFCを組織しています。イメージアップ班が活動を開始した当時は日本にFCという言葉が全く認知されておらず、我々もそのことを知らずに独自にFC事業を築きあげていったのです。それから11年後の2000年に、日本でもFC設立の機運が高まり、大阪・神戸・北九州・横浜のFC誕生を皮切りに、今では120を超えるFCが活動していますが、北九州は日本で一番古い歴史を持った組織なのです。
FCの活動内容について教えてください。
日々谷/主な活動は①映画・TVドラマの誘致 ②撮影の支援③支援作品の街づくりへの活用 の3つです。現在、私以下4名の体制で活動しております。役割は特に決まっていませんが全員で上記の活動内容に全力で取り組んでいます。
作品のイメージにあった場所をどのように見つけているのですか?
日々谷/スタッフ全員で台本を読み込み、ロケ地のイメージを出し合います。それから作品の空気感に合いそうな地区に出向いて歩き回って探します。
これまで沢山の映画やテレビのロケ地として、北九州へ誘致されてきましたが、これには日々谷さんの撮影関係者との大きなコネクションを感じています。この関係はどのようにして築かれたのですか?
日々谷/これまでの活動を通じて北九州で撮影することへの安心感を作り上げていると思います。大規模な道路封鎖を成功させるとか、北九州空港で撮影させていただいたとか、こういうことで関係者の信用を得ています。最後は本気度の問題。こちらがどれだけ本気に取り組んでいるかを示せば、相手も動いてくれます。
▲「流転の王妃・最後の皇弟」撮影風景… 旧松本家住宅/西日本工業倶楽部(戸畑区)
(C)2003「流転の王妃・最後の皇弟」製作委員会
▲「この胸いっぱいの愛を」撮影風景… 門司港アート村(門司区)
(C)2005「この胸いっぱいの愛を」製作委員会
▲「デスノート」撮影風景… 北九州市立美術館(戸畑区)
(C)2006「DEATH NOTE」FILM PARTNERS
▲「初恋」撮影風景… 新砂津橋(小倉北区)
(C)2006 ギャガ・コミュニケーションズ
▲「虹を架ける王妃」撮影風景… 旧松本家住宅/西日本工業倶楽部(戸畑区)
(C)2006 フジテレビ
▲「アテンションプリーズ」撮影風景… 北九州空港(小倉南区)
(C)2006 フジテレビ
▲「プルコギ THE 焼肉 MOVIE」撮影風景… 若戸大橋(若松区)
(C)2006 プルコギ製作委員会
▲「サッド ヴァケイション」撮影風景… 若戸大橋(若松区)
(C)間宮運送組合 2007
▲「K-20 怪人二十面相・伝」撮影風景… 上野ビル(若松区)
(C)2008「K-20」製作委員会
アプローチの方法や、撮影誘致の具体的なノウハウをお聞かせください。
日々谷/先ずは情報です。これまでに築いてきたネットワークを活かして、映画の企画段階から参画します。北九州市のご当地映画「おっぱいバレー」も実は原作では静岡県の物語なのです。また、現在は映画業界も厳しく、製作費が減少していることから、なかなか九州まで来る予算がないような状況ですが、北九州に来ていただいたら、協力的な市民、企業、団体の皆さんと共に、極上の撮影環境を提供できることをアピールしています。
▲「おっぱいバレー」撮影風景… ちくてつ萩原電停前(八幡西区)
※北九州FCのお家芸“完全封鎖”
▲「おっぱいバレー」撮影風景… ちくてつ萩原電停踏切(八幡西区)
(C)2009「おっぱいバレー」製作委員会
今まで一番大変だった作品は何ですか。それは何故ですか?
日々谷/昨年上映された「ワイルド7」です。この作品は作中の至る所にアクションありで、ロケ現場では道路封鎖あり、爆破ありでとんでもなく忙しかった。撮影の間は毎日何が起こるかも分からず、常にテンション上がりっぱなしの状態でした。今考えてもよく無事にやれたと思います。
▲「ワイルド7」撮影風景… 門司港レトロ海峡プラザ(門司区)
(C)2011「ワイルド7」製作委員会
▲「ワイルド7」撮影風景… 北九州都市高速 枝光ランプ付近(八幡東区)
(C)2011「ワイルド7」製作委員会
▲「ロボジー」撮影風景… 北九州メディアドーム(小倉北区)
(C)2012 フジテレビジョン 東宝 電通 アルタミラピクチャーズ
▲「ロボジー」撮影風景… 北九州市立大学(小倉南区)
(C)2012 フジテレビジョン 東宝 電通 アルタミラピクチャーズ
▲「交渉人 THE MOVIE」撮影風景… 北九州空港(小倉南区)
過去に幾度か北九州空港を使った撮影を行っていますが、北九州空港はロケ地としてどう評価されますか?
日々谷/過去に米倉涼子さん主演の映画「交渉人」で、実機を使った大規模な撮影をさせていただきました。これからも機会があればロケ地として活用したい場所です。そのためにも空港関係者のご理解とご協力を是非お願いしたい。
スタッフの北九州入りには主にどのような交通機関を利用していますか?
日々谷/撮影関係者はほぼ東京からなので、北九州空港を利用しています。早朝深夜便が充実しているので、何度も東京と往復する忙しいタレントさんの交通手段として最適ですね。
現在エキストラの方は何人登録されているのですか。また、撮影実績はどの程度ですか?
日々谷/現在エキストラの登録数は約5,000人です。実績で言うと、昨年1年間の映画・TVドラマの撮影本数が17本。撮影関係者の延べ宿泊数が約13,500泊、撮影日数が204日、直接経済効果(ロケ隊の消費効果)が約3億5,000万円。この数字は地方都市としては、飛びぬけて高いと言えます。
これからも北九州市が沢山の映画やドラマなどの舞台として登場し、その中から撮影場所が国内だけでなく海外からも人が訪れ、観光地となるような作品が生れることを願っています。そのためにも北九州フィルム・コミッションの益々のご活躍を期待します。
▲「THE LAST MESSAGE 海猿」撮影風景… 旧清掃工場(門司区)
※巨大天然ガスプラント「レガリア」内撮影シーン
▲「僕達急行 A列車で行こう」撮影風景… ニシラク乳業(小倉南区)
(C)2012「僕達急行」製作委員会
▲「あなたへ」撮影風景… 関門海峡(門司区)
(C)2012「あなたへ」製作委員会
▲「あなたへ」撮影風景(クランクアップ)… 門司港レトロ(門司区)
(C)2012「あなたへ」製作委員会
▲「終の信託」撮影風景… 九州労災病院跡(小倉南区)
(C)2012フジテレビジョン 東宝 アルタミラピクチャーズ
▲「図書館戦争」撮影風景… 北九州市立中央図書館(小倉北区)
(C)“Library Wars”Movie Project
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管理人様
昨日の講演会無事に終了致しました。
日々谷氏の語る熱い北九州!聴衆は皆興味深々でした。
私もまた北九州へ行くのが楽しみです。
ありがとうございました<(__)>
投稿: kaneko | 2015.02.21 10時07分
kanekoさま
お忙しい中、ご連絡ありがとうございます。
講演会のご成功お祈りいたします。
投稿: isa@管理人 | 2015.02.07 11時33分
管理人様
日々谷氏の講演会紹介でリンクさせて頂きました。
2/20に群馬県前橋市で開催されます。
FB内での限定紹介です。
ご迷惑お掛けしないよう注意致します。
投稿: kaneko | 2015.02.07 02時08分