スペースワールド「宇宙博物館」
前回(スペースワールド「月の石」)の続き、今回は『宇宙博物館』です…
スペワ閉園から3カ月たって、やっとまとめる気になってます…
「月の石」がすでにNASAへ返還済だったニュース… 残念な結果でした…
『宇宙博物館』は、園内西側「スペース・アイ」と「ヴィーナスGP」の間です…
開園1年後(1991年)に新日鐵が5億円を投じてオープンした『宇宙博物館』…
小ぶりですが、これぞスペワと思わせる本格的なミュージアムでした…
入場無料(以前は有料)…
ただ、人気アトラクションの間で佇む、どちらかと言えば地味な存在…
“遊園地化”した中、“宇宙のテーマパーク”の名残と言える施設です…
外観も随分と劣化が目立ちます…
入口にある顔出しパネル「アポロ17号月面車(顔はサーナン船長)」…
入口の柱内にひっそりと展示されているスペースシャトルの模型…
宇宙博物館
ここ宇宙博物館では、宇宙開発のために製作された実物の「アポロカプセル」をはじめ、「J-2ロケットエンジン」、「アポロ宇宙服」などの貴重な資料が展示されています。宇宙空間を思わせる雰囲気のなか、科学者たちの偉大なる挑戦の足跡を、どうぞごゆっくりとご鑑賞ください。
館内エントランスホールへ…
中央に宇宙服のショーケースがあります…
「サリュート型宇宙服(実物)/赤ずきんちゃん(実物)」…
ロシアの宇宙ステーション「ミール」で船外活動時に実際に使用されたもの…
同時に滞在した大阪花博(EXPO'90)のマスコット人形…
※開館時はアポロ宇宙服・ジェミニ宇宙服と共に館内奥に展示されていました
来園年月日 | 宇宙飛行士 | 経歴(個人調べ) |
---|---|---|
1990年4月22日 | アラン・シェパード | 米国最初の宇宙飛行士 |
1991年8月31日 | 秋山 豊寛 | 初めて宇宙に行った日本人 |
1993年3月25日 | 毛利 衛 | エンデバー号で2度宇宙へ |
1995年6月9日 | 向井 千秋 | コロンビア号等で2度宇宙へ |
1999年10月17日 | マーク・リー | アトランティス号等で4度宇宙へ |
2001年10月20日 | 若田 光一 | ディスカバリー号等で4度宇宙へ |
2001年10月29日 | 古川 聡 | 来園当時は未搭乗 |
2003年10月16日 | ジェリー・ロス | シャトルで最多の7度宇宙へ |
2003年10月16日 | マリオ・ランコJr | エンデバー号等で3度宇宙へ |
2013年12月25日 | 古川 聡 | ソユーズに搭乗ISSに滞在 |
日本人宇宙飛行士のポートレート(右端:秋山さんは文字のみ)…
古川さんが宇宙飛行士“候補”になっているので随分更新されてないな…
スペースシャトル「エンデバー号」の搭乗クルーたち…
(このうち毛利さんとマーク・リーさんがスペワに来園)
スミソニアン航空宇宙博物館等から届いた書面を展示…
(ちなみに館内の6〜7割はスミソニアン航空宇宙博物館所有のもの)※5年更新
新日本製鐵株式會社 御中
スミソニアン航空宇宙博物館は、貴宇宙博物館が1991年6月21日に開館することをうれしく思います。この宇宙博物館は、宇宙開発の歴史と発展をテーマとした、日本で初めての常設館であると思います。ご高承の通り、スミソニアン航空宇宙博物館スミソニアンの学術員(Curators)は、展示品の保全をひときわ重視しています。貴博物館がスミソニアンから借り受けた、アメリカの国家財産である展示品を大切にしてくれていることに感謝するとともに、それゆえスミソニアンは、貴博物館に展示品を貸与して貴博物館を支持するものです。新日本製鐵株式會社が、公益的な教育文化事業として宇宙博物館を設立することにお祝いを申し上げます。宇宙博物館の開館、誠におめでとうございます。今後のご成功をお祈りいたします。
1991年5月10日 スミソニアン航空宇宙博物館 宇宙史局長
グレッグ・ハーケン
インフォメーション跡… 説明ないまま色褪せた宇宙食をただ展示…
1階メインホール…
驚くことに「月の石」同様、スタッフは常駐していません…
月面車(アポロ17号用レプリカ)…
アポロ計画後期に、広範囲の月面探査用に開発した2人乗り4駆電気自動車…
J-2型ロケットエンジン(実物)…
アポロ宇宙船などを打ち上げたサターンロケットのエンジンとして開発されたもの…
(サターンV型の第2段目に5基、第3段目に1基設置)
ジェミニ7号ハッチ(実物)…
2つのハッチのうちの1つ、ジェミニ7号はジェミニ計画(3号〜12号)で
最も長い飛行時間(14日間)を達成しています…
アポロカプセル(実物)…
アポロ22号として、実際に月に行くはずだった司令船です…
(注:アポロ計画はアポロ17号で中止)
アポロ6号ハッチ(実物)…
アポロカプセルのクルー出入口用ハッチ、アポロ1号の火災事故により
改良が加えられたタイプ…
アポロカプセルのパラシュート収納部カバー(実物)…
アポロ/ソユーズ計画で実際に使用され、それを回収したもの…
キャプションがない謎の展示物…
(たぶん開館時に入口で“ジャトー2気筒エンジン”として展示されていたもの)
オメガ・スピードマスターをはじめ、各種道具や宇宙食などを展示…
オルドリン飛行士着用のアポロICG船内服(実物)…
人類史上初の月面着陸船アポロ11号で実際にカプセル内で着用したものです…
ゴルフクラブ(レプリカ)…
スペワ開園時のゲストだったアポロ14号のアラン・シェパード船長が
“月面ゴルフ”に使用し、当時話題をよんだクラブ(6番アイアン)…
スペースシャトル・メインエンジン(レプリカ)…
館内にもあるアポロ計画J-2型ロケットエンジンを基に開発…
衝撃だったスペースシャトル「チャレンジャー号」事故のパネルも展示…
亡くなった日系人宇宙飛行士オニヅカ氏は福岡県うきは市がルーツです…
史上初の人工衛星を克明に再現した「スプートニク1号(レプリカ)」と
実際に使用された無人試験用宇宙船「ジェミニカプセル(実物)」…
2階「宇宙の未来」の展示は、ロープで一応封鎖されています…
「2001年宇宙の旅」が現実になる表現や頓挫した「スペースプレーン計画」など
内容が更新されてないためと推測…
また、同じく封鎖されていた「日本の宇宙開発」エリアも開放されていました…
左端に日本最初のロケット「ペンシルロケット(実物)」が展示されています…
スペワ閉園後、『宇宙博物館』の展示物が今どうなってるのかが気になります…
北九州市が現地に『新科学館』建設を模索… 継続展示できればいいんだけど…
「月の石」同様、ライセンス的に一度返還して再契約するしかないだろうな…
実際にスペワの運営が新日鐵から加森観光に変わった時点で
アジェナロケット、M-1型ロケットエンジンなどの大型展示物が返還されてるし…
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ありがとうございました。アメリカへ里帰りか〜,司令船の金属表面の仕上げ、蛇や蜥蜴のウロコぽい、一昔前のカーボンの様な高級感ある金属素材、もう一度見たかったですね。残念です。
投稿: 牛ちゃん | 2020.02.08 12時36分
牛ちゃん 様
コメントありがとうございます。
確かニュースで閉園と共に大部分の展示物は所有者のNASAに返却になったと思います。ただ「月の石」だけは北九州市がNASAと協議の末、一旦返却されていたものが再び戻って来ました。スペワ跡おとなり「いのちのたび博物館」で展示中です。
投稿: isa@管理人 | 2020.01.31 14時01分
スペースワールドにあった、司令船てあれ?何号だったかな?❓?でくぐってたら、ここに行き着きました。私が訪れた時は、確かゴジラ展やってました。貴重な記録です。司令船が何処に、渡ったか。ご存知でしたら、また、教えてください。私に、とっては貴重な思い出です。
投稿: 牛ちゃん | 2020.01.31 02時13分
caramelpapa様
いつもご訪問ありがとうございます。
本当は閉園前にバタバタでなく
もっと展示物が充実していた時期に
撮影しておけば良かったと後悔しています…
スペワの写真ですが
閉園前や現在の解体風景など
いろいろと撮影してるんですが
なかなかまとめる気になれません…
投稿: isa@管理人 | 2018.09.05 03時54分
詳しく説明していただいて
ありがとうございます
次回も期待しています
投稿: caramelpapa | 2018.03.21 01時30分