小雨の中、北九州ロケ地“No.1”物件
門司区の「旧門司食糧倉庫(門司政府倉庫・門司米穀倉庫)」へ
出掛けました…
現在の正式名称は「旧福岡食糧事務所 門司倉庫」
1927年(昭和2年)に建てられた歴史ある大規模建造物です…
残念ながら解体の噂があります…
門司港レトロ観光線を延伸するとか、撮影スタジオにするとか…
悲しいかな夢だけはひろがります…

時間の経過を感じさせる正門…
倉庫は現在、農林水産省九州農政局の管理で“立入禁止”です…
撮影は門扉やフェンス越しに行います…

線路側南面の路地・・・ドラマ「お家さん」のロケがあった場所…
天海祐希・小栗 旬もここに

田野浦側の入線口もふさがれています…

この時期、雑草だらけで線路がほとんど見えません… T T

廃線跡と巨大倉庫群…
本当は向正面からのアングルがベストポジションです…

海側から見た倉庫群… こちらは明るい雰囲気が漂います…
専用軌道と岸壁に挟まれた素晴らしいロケーション…

映画「ザ・マジックアワー」のクライマックスシーンの撮影場所…
ここに佐藤浩市をはじめ、妻夫木聡、綾瀬はるか、深津絵里など
オールキャストがいたなんて… 「つわものどもが夢の跡」感…
〈参 考〉

門司国立倉庫(1927年 絵葉書)

福岡食糧事務所門司倉庫(1989年)(C)北九州市の建築

門司港湾鉄道 田野浦臨港線(1996年)
※写真:フォトグラファー小路たかし氏 提供
数多くの映画の舞台となっている「旧門司食糧倉庫」
(2013年1月発行「ALPS 112号」より)

北九州FCネットロケハンより (C)北九州フィルム・コミッション
日本で初めてフィルム・コミッション組織を立ち上げ、メインストリートでの駅伝シーンの撮影や空港での国内初の本格的なハイジャックシーンの撮影、街全体を終日封鎖しての撮影等、次々と派手なロケを成立させてきた北九州市。その北九州で“エース物件”といわれるのが、この旧農林水産省福岡食糧事務所門司政府倉庫(以下「食糧倉庫」と略)です。食糧倉庫は、米穀法に基づき1928年に政府買入米の長期備蓄倉庫として建設され、10棟・床面積約1万㎡に及ぶ大規模な倉庫群です。現在は使われていませんが、レンガ色の切妻屋根と白いタイル壁の倉庫が立ち並ぶ光景は当時の面影のままで、歳月を経た味のある重厚な建物と外部から取り残されたような静謐さに満ちた空間は、ロケに訪れる映画関係者を魅了してやみません。

「ザ・マジックアワー」クライマックスシーン (C)2008フジテレビ・東宝
三谷幸喜監督のオリジナル・ノンストップコメディ「ザ・マジックアワー」では、架空の港町・守加護の倉庫街という設定で、伝説の殺し屋「デラ富樫」を演じる売れない俳優・村田大樹と本物のデラ富樫が撃ち合いを演じるシーンが撮影されました。設置された看板が弾着で弾けたり、車が爆破されるなど、クライマックスを飾るにふさわしい派手な撮影となりました。

「おっぱいバレー」撮影風景 (C)北九州フィルム・コミッション
また、海猿シリーズの羽住英一郎監督の「おっぱいバレー」は、新任女性教師の顧問のおっぱいが見たい一心で部員たちが練習に打ち込み、別人のように強くなっていくという、北九州を舞台にした青春エンターテインメントの傑作ですが、部員たちが集まるアジトとして撮影されました。1979年の設定で撮影され、レトロな倉庫と古いオート三輪があいまって懐かしい昭和を感じさせる映像になっています。このほか、「サッドヴァケイション」「初恋」等、様々な作品の舞台として撮影されています。
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